自動車燃料としてのアルコール 第２シリーズ その８ フレックスフューエル車２

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○自動車用燃料 Ethanol01

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完結

フレックスフューエル車の工夫についての２回目です。そしてこのシリーズの最終回です。
燃料を爆発させたエネルギーを利用するピストン式の内燃機関においては爆発のための点火タイミングの他に、燃料の燃えやすさに注意することが必要です。

燃えやすさを左右する要因の一つに燃焼室内の温度があります。
ガソリンはたとえるならホッキョクグマのように寒い環境でも活発です。
それに対してエタノールは日熊にたとえられるでしょうか。燃焼室内が十分に暑くないと冬眠していて少々外から刺激を与えられても目をさましません。

ガソリンにエタノールを混ぜるとホッキョクグマの性格と日熊の性格の間の性格になります。エタノールの混合比を高くすると、ホッキョクグマの性格よりも日熊の性格が強くなります。

だから寒い国でエタノールの混合比が高い燃料は爆発しなくなるため使いづらくなります。
それでも技術の進歩で何とか日熊の性格が強くても冬眠しない技を人間は身につけてきました。
そしてこのシリーズで紹介しているE85(エタノールの割合85%)以上の高混合比率のエタノール燃料が使えるようになりました。
ちなみに、E100であるエタノール100 %の状態では11℃以下では十分な爆発をしません。エンジンとしてちゃんとした力強い爆発をするには15℃くらいは必要です。
この温度に注意が必要なのはエンジンが冷え切っている、エンジン始動期です。

ブラジルは比較的温かい気候帯に位置していることから、E100を一年中ではないかもしれませんが使用出来る地域が多いと考えられます。

これを支えるのが先に言葉だけ出した「技術の進歩」で、ガソリン専用のタンクをメインの燃料タンクとは別に持っていて、始動の時だけガソリン100%を燃料として使い、-5℃まで十分にエンジン始動出来るようになっています。
これからの技術進歩でもっともっとエタノール混合比が高くなる地域が増えると佳いですね。
下のシビックの矢印部分がその最初の爆発のために使用するガソリンタンクの口だそうです。

ガソリンを始動時に使用するまではどうしていたのかというと、ブラジルは暑い時期と寒い時期で混合するエタノールの割合を調整していました。
この取り組みを示す資料として下記にと仕事のエタノール今後割合を規定した年表を示します。年表中に複数の数字が入っている年があります。この複数の数字が載っている年は季節に合わせて今後費を調整したことを示しています。
意欲的な国ですね。ブラジル。

今日は貴重な時間を私のブログに割いていただきましてありがとうございました。

これで「自動車燃料としてのアルコール　第２シリーズ」完了といたします。

複数年に別れて掲載したため読みづらく申し訳ありませんでした。
最近当ブログで充実させている目次をご活用いただき、ぜひ昔の記事もご活用下さい。

コメント 4

ちょっと難しい話だなぁ（笑）
今のところハイブリッドが一番無難かな。
by kei (2014-10-23 21:05) 

keiさん
　エタノールは私も難しいと思います。
　廃油を利用したディーゼル燃料同様一部の地域で使用されるくらいでしょうか。

　一番はこれまでも意字で書いていますが、水素が一番日本では有望だと思います。
by 楽しく生きよう (2014-10-23 21:48) 

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