伊４００号　第一回　装備、仕様　断面に特徴有り：明るい未来に向かって　うつとの付合い　人生楽しく：So-netブログ

	ブログをはじめるログイン

03話+模型

先日紹介したタミヤの1/350　伊４００号記事を書いている内に本物の船について興味が出て来ましたので紹介したいと思います。
もちろん、tsunさんからの問いかけも励みになりました。

今回は、伊４００号の装備、仕様について見てみたいと思います。

この艦は日本の海軍内では、一等潜水艦－巡潜型－潜特型（せんとっけい）に位置する特殊潜水艦です。
潜水空母とも呼ばれるとおり、前回紹介した晴嵐(せいらん　愛知飛行機　M6A )を三機、艦内に搭載したまま潜水し、水上において射出、回収する機能を有しています。
潜特型は1942年頃は18隻作られる計画で、目的はパナマ運河攻撃を含むアメリカ本土の直接攻撃でした。
ウィキペディアによると、結局は5隻に計画変更されつつ、3隻が建造完了、1隻が進水後空襲大破のまま終戦、2隻が建造中終戦、1隻が終戦により計画中止と計画と実行に不一致が見られます。
また、甲型潜水艦(別途説明させていただきます)を途中から晴嵐2機搭載型に改良した伊一三型2隻が別途完成しています。

伊４００号の特徴の一つはその断面にあります。
艦の主室は下記の図のように円が二つ交わった形をしています。
周りの圧力に耐える構造(潜水艦も飛行機も)を効率よく作ろうとすれば、円が一番理にかなっているのですが、このようにしてでも船体を大きくする必要性がどこにあったのでしょうか。

断面の特徴.JPG

遠距離航海のための燃料、航空機搭載のための船体の全長増、その潜水艦を推進させる動力(ディーゼル及びモーター)と蓄電池、長期任務に当たるための食料含む日用品、等がかさばったなったと言うことでしょうか。
現在の潜水艦も全長に対して全幅は1/10程度なのですが、当時の潜水艦は伊４００を含め水上走行が基本ですから、横から波を受けても倒れにくいようにしたのでしょうか。
ちなみに、当時の潜水艦は船首も船のようにとんがっていることから、水上船型と分類されています。
現在の潜水艦は潜っているのが基本ですから円筒形の方が水の抵抗に対しては好都合です。
↑　涙滴型、葉巻型が主流

下のあきしおは呉で展示されているので見たことがある人もいると思います。
これは涙滴型の典型的な潜水艦です。

　　　↑　大変失礼しました。展示されているのはゆうしお型7番艦の「あきしお」でした。訂正いたします。

涙滴型　あきしおTetu_no_kujira_kan.jpg

そしてその次が葉巻型の例です。寸胴ですね。この艦はイギリス海軍のアスチュート級原子力潜水艦です。

葉巻型　459px-Astute2cropped.jpg

もっと書こうと思いましたが、長くなりますので「次回に続く」といたします。

本日もお付き合いいただきありがとうございました。

仕様は、前回の記事とダブりますが下記の通りです。(資料ウィキペディア)
排水量基準：3,530 ton, 常備：5,223 ton, 水中：6,560 ton
全長 122 m
全幅 12.0 m 吃水 7.02 m
機関艦本式22号10型ディーゼル4基2軸水上：7,700馬力
　　　1,200馬力モーター2基　水中：2,400馬力
　　　速力水上：18.7knots
　　　　　　水中：6.5knots
　　　航続距離 水上：14 knotsで37,500 nmi
　　　　　　　　　水中： 3 knotsで 60 nmi ←とても短い　20時間分しかない
燃料重油：1,750 ton
乗員 157名
兵装 40口径14cm単装砲 1 門
　　　　　25mm3連装機銃 3 基
　　　　　同単装　　 1 挺
　　　　　53cm魚雷発射管艦首 8 門魚雷20本
　　　　 航空機特殊攻撃機晴嵐 3機 四式一号一〇型射出機 1基
　　　　　　　備考 22号電探1基、13号1基
安全潜航深度：100 m
連続行動時間：約4ヶ月